山麓園太郎です。今回ご紹介するSTAMPはタイのシンガーソングライター/音楽プロデューサー/TVタレント。タイでは超が付く有名人です。
長年に渡りタイポップの第一線で活躍しながら、そこに落ち着くことなく新しい挑戦を続け、その為にはインディーズとしてのリスタートも辞さず、世界を視野に入れた音楽活動を繰り広げています。
僕もバンコクでTVCMや駅の広告で彼の顔を毎日見るので、どうやらこの人は凄い有名人らしい、というのは判っていましたけど、ちゃんと彼の音楽を聴いたのはずっと後でした。2016年ですね。
そこからわずか2年の間に友達になり、コンサート出演をオファーして日本に呼んだ
というのは我ながらどうかしてると思いますけど、うーん、「バカだけの勢い」っていうのを持ってる人っていうのが世間にはたまにいるんですよ。別に「勢いだけのバカ」と言い換えても僕は全く反論しませんけど。
そして男と男の友情っていうのは案外子供っぽいきっかけで育まれたりするんですよ。好きなアイドルが一緒だ、とか。僕と彼の場合はTVゲームの話でしたよ。
彼が全曲の歌詞を英語で書き、世界に向けて発売したアルバム「STH」(somethingの短縮形として彼が考えたそうです)の日本リリースツアーが2017年5月に東京でありました。僕は彼のInstagramをフォローしてたので、ライブチケットの写真に彼をタグ付けして「行くよー」と書いたら彼から「サンキュー」とコメントが付きまして。
そういえば彼、任天堂のゲーム好きらしいなぁ。古いゲームとか集めてるのかな?
僕は大昔にゲーム会社に勤務してまして、この話はいずれCyndi Seuiの事を書く時に詳しく説明しますけど、まぁエンゲル係数よりゲーム係数の方が高いという生活でしたから実家に山ほど古いゲームソフトがあったんですよ。
そこで実家の魔窟写真と共に「セガのゲームも集めてるの?」とDMで訊いてみたら
「ノー。任天堂だけだよ。でも君のコレクション凄いね。」
と速攻で返事が。そこからチャット状態になったんですけど
「うん。実は昔テクモ(ゲームメーカー)に勤めててね」
「ホントー!!!!!超クールじゃん!!!!!」
「忍者龍剣伝とかキャプテン翼の時代だよ」
「you are the history(英文ママ)」
「営業部勤務だったけど、アーケードや家庭用のゲームは発売前にテストプレイヤーとしてよく遊んでたよ」
「それってみんなの夢の職業・・・!」
「(笑)そうだね。ゲーム好きだったからね。でも今はタイポップが一番好きなんだ。ライブ会場で会おうよ」
「OK!!!サンキュー」
こんな話をタイの大スターとしてるっておかしいだろー!という声が聞こえてきそうですが、もうこの瞬間から僕と彼はゲーム仲間なんですよ。後で判ったんですけど、彼が子供時代の1990年代のタイには日本文化が大量に流れ込んでいて、遊んだゲーム、見てたアニメ、聴いてた音楽は日本と全く同じだったそうです。ドラクエとFF,ドラゴンボールとスラムダンク、ルナシーやラルク、というね。「異国の2人が共通の話題で子供同士のように盛り上がれた」瞬間だったんです。
会場入りして、気合が入りすぎて最前列を獲っちゃって。案の定出てきたSTAMPに
「Are You Entaro?」
と開口一番言われて。そしてSTAMPがこのライブで見せた音楽家/エンターテイナーとしての超人的なレベルの高さに、僕に限らず対バンのNOOVYの為に会場に詰め掛けたファンまでもが、以降「NOOVYとSTAMPのファン」になってしまったのでした。
更に終演後には本人が物販コーナーに来てサインや写真撮影に気さくに応じるという神対応で、この日だけで100人くらいファンが増えたんじゃないかなぁ(笑)
この時彼に大須商店街(名古屋)のガイドマップを渡して「いつか名古屋にも来てね。レコード屋や中古ゲーム屋もいっぱいあるよ」と話したんですが、まさか翌年本当にそれが実現するなんて、まだ僕は思ってもいませんでした。
この半年後に僕とSTAMPの繋がりが色んな人達を巻き込んで事態が急展開するんですが・・・
続きはまた今度。
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