Cat Expo 11 現地レポート(2)交通アクセスと物販

タイ音楽

山麓園太郎です。サワディーカップ!

前回の記事で俳優さんとボーイズグループを特集して、すっかりこのフェス「Cat Expo」が気になってしょうがないタイ沼の皆さんも増えたんじゃないでしょうか。この記事が、来年こそは!と思っている皆さんの参考になれば幸いです。

すでに現地で推しのコンサートを体験済みの方なら経験したように、Cat Expoもスマホで入場するデジタルチケットですが、現地在住で僕と月替わりで「Sabaai Sabaai ! Thailand」(FM North Wave/毎週日曜)のT-POPコーナーを月末に担当してるトムヤム亜久津さんのブログで買い方はバッチリですからマイペンライ!

そして宿は・・・
ピンクライン(モノレール)が会場近くまで運行してるのでぶっちゃけどこに泊まろうが会場アクセスは便利になりました(笑)。いくつかのパターンと、良い点不便な点をあげてみましょう。

①マッカサン周辺:僕が良く使うパターン。スワンナプーム空港からエアポートレイルリンクで向かうエリア。会場へはタクシーで45分位、電車だとちょっと遠回りになって1時間半位。GMM本社のあるアソークへもMRTでひと駅。ナイトマーケットのあるラマ9世駅にもひと駅で観光に便利。

②ドンムアン空港周辺:エアアジアで行く人には良い選択。会場まで電車なら大体45分位?ゲストハウスが多いエリアなのでそれに慣れてる人に。ホテルに宿泊希望なら空港直結のアマリ・ドンムアン一択。

③会場周辺:会場まで徒歩圏内に宿を取れば途中で抜けてシャワー浴びて戻ったり物販を部屋に置いて出直したり自由自在。ホテルの数は少ないけどファッション・アイランド周辺に数軒と会場最寄りに1軒(会場を見下ろすロケーションで、開場前のサウンドチェックも楽しめる程近い)。当然バンコク市内へは異常に遠いので、ついでの観光には不便なのが難点。

今回はMRTブルーラインのペッチャブリー駅からパホンヨーティン駅 → BTSスクンビットラインのハーイェークラップラオ駅からワットプラシーマハタート駅 → MRTピンクラインのワットプラシーマハタート駅からアウターリングロード・ラムイントラ駅、というルートで電車を乗り継ぎました。

なお、バンコクの路線図はブログ「サクのバンコク生活日記」さんの記事が一番見やすくて便利だと思うのでリンクを貼っておきます。

【2024年】バンコク路線図(BTS, MRT, ARL, SRT)|駅周辺の観光スポット・飲食店を検索可能|サクのバンコク生活日記
バンコクの路線図を作成しました。これまで新しい路線が完成する時にお知らせ記事を書いていましたが、今後はこのページで更新し

MRTパホンヨーティン駅から地上に出るとスカイウォークがあってBTSハーイェークラップラオ駅に繋がっています。

ユニオンモールとセントラル・ラップラオ、2つのショッピングモールがあるのでトイレ休憩や日焼け止めなど必需品の買い物をすませておくのもよし。

ここでBTS(クーコット方面行き)に乗り換えてワットプラシーマハタート駅を目指します。

下の案内図では地図上の南北が逆。北に向かって8駅乗車です。

ワットプラシー・マハタート駅のホームに降りると案内板があるのでそれに従って下の階に降ります。

そこがMRTピンクラインの駅ホーム。ミンブリー方面行きに乗りますよ。

ここから8駅で目的地のアウターリングロード・ラムイントラ駅。BTSから乗り継いで来た場合はMRTの改札を通るんですが、その際改札にタッチするのはMRTのカードじゃなくてBTSで使ってるラビットカードですから間違えないでくださいね。僕は間違えた(笑)

写真左手に見えるショッピングモールFashion Islandでトイレや飲食を済ませてから会場へ向かうのをオススメしますが、会場までの1km弱は暑い中歩くには、ちと厳しい距離。Fashion Islandの前にはタクシー乗り場があって、係員さんにスマホで会場の観覧車の写真でも見せて、道路の反対側にその観覧車が見えてるから指さしながら「ワンダーワールド!」って言うと運転手さんに伝えてくれます。メーターで40バーツ位。

日本の夏も最近大概おかしいけど、タイでも異常気象で雨季が明けるのが遅れてきたようです。

Cat Expoも2022年と2023年には激しい雨が降ってステージ中断や停電が発生。

野外フェスにはついてまわる雨問題とはいえ、主催のCat Radioにしてみれば雨が原因でフェスの評判に影響するのは避けたい所。今回は開催日程を例年より後ろにずらしました。

それでも「またどうせ降られるんだ・・・」的なあきらめの気持ちが強かったのか、例年各ステージに大きい順で1、2、3、・・・と番号振ってたのを「ステージ嵐」とか「ステージ雷雲」とかに変更した上、チケットに先着で雨合羽つけたりと、どしゃ降り前提のPRを始めました
あきらめんなよ!(笑)去年みたいなのはこりごりなんだよ!

そんなこんなで迎えた開催日。僕と社長はピンクラインに乗り会場へ向かいながら「またどうせ降られるんだ・・・」と(笑)すっかり絶望していました。

だって天気予報では「時々雷雨」だし、Cat Radioに勤める友達からは「雨具忘れずに持ってきてね」ってLINEが来るし、事実ピンクラインの窓から遠くに見えるバンコク中心部はどす黒い雲に覆われてるんだもん。ただ、今のところは会場周辺に雨雲はかかっていません。

そして会場に入ると、今年の吊るし物がなんとてるてる坊主!タイにもあるんだね・・・。

それだけじゃありませんでした。これ。

パネルの男性はCat Radioの偉い人

タイに古くから伝わる言い伝えに「ヴァージンの女性がレモングラスを逆さまに植えてお祈りをすると雨が降らない」というのがあるそうで、会場にはしっかり逆さまレモングラスが。なんでもSNSで条件に該当する人を募集して植えてもらったそうです。本気だ。

そして結論を書くと、バンコク中心部から迫った雨雲はギリギリで会場をそれ、2日間の開催中雨は一滴も降らなかったんです!良かった!!

そして選ばれてレモングラスを植えた人たちには、今後開催のCat Expoに永久に無料で入場できる権利が与えられたとか。ユーモアの効いたご褒美だけど、Cat Radioが今年こそは快晴を・・・!と切実に願っていたのが伝わってくるエピソードでした。

これも雨対策だったと思いますが屋根付きの物販ゾーンが増えていました。結果日差しからも逃れられて快適に見て回れました。それでも暑いんだけどね。

おっと、いきなりよく知った顔を見つけたぞ。TELEx TELEXsのヴォーカルAomです。

まだデビュー2年目の彼らを初めてラジオでかけたのが2017年。以来初来日公演や日本盤CDのリリースをお手伝いしながら、このバンドの成長をずっと見てきました。今や一番大きいステージに立つ人気バンドになったTELEx TELEXsですが、こうしてAomは出番前に普通のお客さんに混じって物販を見て回っています。何度も言うけどこれがCat Expo。

TELEx TELEXsのステージ

歴史あるフェスだから出演者の中にも「学生の頃からお客さんとして来てた」なんて人が多いんですね。Nanonくんもそんな一人だし。Aomも出演する立場になったからといって自分の中でこのフェスが「仕事場」に変わるわけでもなく、まずは一人のお客として楽しむ態度でいる。アーティストもお客さんも、歴史あるフェスゆえの積み重なった過去の体験や立地も含めて「このフェスは僕たちの大切なお祭りだ」っていう感覚を共有できてるのが、Cat Expoが他のフェスとちょっと違うところかなと思います。

じゃあ物販を一通り見て回りましょう。

ATLAS/4EVE所属のXOXO ENTERTAINMENTのブース
旧譜CDを100バーツでセール中のsmallroomレーベル
SPICY DISCレーベル。2000~2010年代の作品をレコードやカセットで再発するのがブーム
ミュージックキーチェーンを購入。ミニジュエルケースの中にはCD型のNFCチップが。これをスマホにかざすとアルバムの全曲が聴ける

郵便局が出張していて、買った物販を自宅に送れるようになってました。アナログレコードとか買ってライブ中ずっと持ってるのも大変ですもんね。

Cat Radioのブースも人気です。

Tシャツ・トート・キャップ・ソックス・そしてレインコート(笑)・・・僕はカラフルな柄が楽しいエコバッグをまとめ買い。

しっかりレモングラスも売ってるけど、僕なんかが植えて雨が降り出したら困るから買わないよ!(笑)

ストリートファッションに合うデザイナーズサングラス
「タイのGU」的なカジュアルブランド。4EVEやCat Expoとのコラボ商品も手がけました
サントリー「まるごとレモン」のブース。入口で年齢確認があります

スポンサーは毎年変わっても、Cat Expoは流行に敏感なバンコクの若者に向けての効果的なPRの場としても機能しています。過去にはVespaや自動車が展示された事も。音楽とカルチャーとファッションを常に一体で考えているフェスだから、「今年はどの企業がブースを出すのかな?」という楽しみもあるんです。

さて、今回奇跡の物販と言っていいのはQuadlipsではないかと思います。

僕とQuadlipsの関わりは2024年4月の「T-POP SHOWCASE TOKYO 2024」にさかのぼります。所属事務所のSuperballさんが「T-POPについて話を聞きたい」と連絡をくれたんです。

僕みたいな偏った知識のポンコツがする話ですから参考程度に留めてくださいよ、とは言いつつかなりがっつりと今人気のボーイズグループやタイ独特のプロモーション方法について知っている事を話し、QuadlipsがAKB48グループからの派生としては全く新しいコンセプトのグループだと分かったので「アイドル雑誌だけじゃなくてスポーツ雑誌や美容室に絶対おいてあって中高生が読むようなファッション雑誌に取材してもらうのはどうですか」とか、色々な提案をしました。大半は思い付きなんだけど、言う前から「これは無理だろうな・・・」とか「難しいんじゃないか?」とか考えて引っ込めてしまったら、それは何も思い付かなかったのと一緒なんです。僕は「こいつバカだ・・・」と思われてもいいからとにかく言う(笑)。本当にバカだから。

もちろん大半は提案だけで終わりますが、クリーンヒットだったのは昨年夏のファンミーティングと同時期に行なわれた「タイフェスティバル in イオンモール幕張新都心」への出演です。リモート会議で来日日程について話を聞いていて「あれ?確かその時期幕張のイオンでタイフェスやるんじゃないか?」と思って話題を出したらSuperballさんは知らなかった。でもスケジュールは空いてる。じゃあやるしかないでしょ。

大使館のタイフェスPRイベントで名刺交換したイオンモールの営業担当の人を紹介して「あとはそちらで!」と丸投げでしたが、それでファンの皆さんはQuadlipsに会える機会が増えるしQuadlipsにはプロモーションになるしイオンモールは集客アップで全員ハッピーだ。出演が決まった時は僕もハッピーでした。

そしてCat Expo 11。BNK48は2017年以来このフェスの常連ですが、会場に物販ブースを出した事は過去一度もありません。確かにレギュレーションやセキュリティなど考えたら気軽に自社主催以外のイベントにはメンバー立たせられないですよね。

でも派生グループで所属事務所も異なるQuadlipsだったらどうだろう?iAM(BNK48の事務所)との調整さえ上手くいけばひょっとするかも。と思った僕は、Superballさんに「可能なら物販ブース検討してください~、BNK48と兼任のFameがこのフェスについて良く知っててiAMにも話が通せそうだから~」とまたもや丸投げしてそのまま放っておいたら、ほんとに物販決定!やったー!

で、きっと2日目の出演後にちょっと物販に来てくれるパターンだろう、と思い込んでこの初日の物販を見て回っていると・・・

あれ?Quadlipsのブースずいぶんにぎわってない?

うっそメンバーいる!そしてなんとFameが通路に出て呼び込みをしています。君BNK48だよ?大丈夫なの?いやそうなったのは僕のせいか・・・Fameが僕の派手なシャツに気が付いてこっちを見て「あっ」と言いました(笑)。

メンバーが注文聞いてお会計して明日のハイタッチ券も手渡ししてくれる、という神物販の最中でした。

ハイタッチ券をColeから直接もらえるなんて・・・間接ロータッチじゃないか(笑)

逆光だったのでブース裏から記念撮影。まずHinaとCole。新しい物販Tシャツ似合っててナーラック!

Fameも来てくれてもう1枚。Feniはお会計が忙しすぎて欠席(笑)いや、商売繁盛してるんだから良い事だよ!

ブース周辺から日本語がずいぶん聞こえるなぁと思ったら、日本から応援に駆け付けたファンが多数!間違いなく「史上最も日本人率が高いCat Expo」になりました。日本からのファンの皆さんにとっては
◎メンバーとの距離が近過ぎ
◎たっぷり会って話してるのに剥がされない(お会計中だから)
◎スマホで撮影し放題
といった数々のCat Expoスタイル物販が「日本での握手会よりも断然お得」だったようです。

タイのファンにとってもAKB48グループのメンバーが外部のフェスで物販に立つのは画期的な事で、特にFameのファンには嬉しいひとときだったと思います。

BNK48。2023年のCat Expo 10のバックステージで。右から2人目がFame

Fameが間に入っていろいろ頑張ってくれたから実現出来たんじゃないのかな。ありがとうFame。そしてなにより、こうした前例のない試みの実現に尽力したSuperballさんのおかげです。ありがとうございました!

日本のアーティストやアイドルがタイで公演をするのはもう珍しい事ではありませんが、タイで継続的に活動するなら、タイのエンタメ界の慣習を取り入れられるかどうかが大きなカギになります。ライブ中に動画の撮影OKだとか、イベントの場でのファンとの交流とかですね。

それを現地での武者修行で完璧に実践し、タイにファンを増やした日本のグループがいます。そう、PSYCHIC FEVER from EXILE TRIBEです。

ブースに並ぶ長い列にはこんなに沢山のタイのファンが!

そしてメンバーはステージ出演前にブースを訪れ、ファンたちと交流しました。その模様もYouTubeで公開されています。

今回はここまで。次回はこのPSYCHIC FEVER from EXILE TRIBEも含め、Cat Expo 11初日の出演アーティストのステージを写真と共にレポートします!

コメント

タイトルとURLをコピーしました