山麓園太郎です。サワディーカップ!
DU BOOKSから発売中の「アジア都市音楽ディスクガイド」、売行き好調で重版が決まったそうです!
コラムを寄稿した僕も長く売れる1冊になって欲しいと願っていたので、重版は嬉しいです。この本で紹介された600曲のうち、Spotifyで聴ける526曲のプレイリストも公開されていますのでぜひ本をお手元に置いてお楽しみ頂きたいです。35時間6分もあるから好きな国と年代だけでも構いませんけど!
それでも本では紹介しきれない曲がまだまだ各国にあってもっと聴いてみたいし、他の執筆者の皆さんどんな人たちなんだろう?と思っていたら、刊行記念パーティーが開催される事になり僕も招待されました。会場はディスクユニオンが経営するカフェ、新宿にある「du cafe」です。
一般の人も入れるイベントで執筆者によるDJタイムもあるので僕は気軽に参加表明をしたら、何故か僕がDJとしてもリストに加えられ、あろうことかヘッドライナーとしてタイムテーブルに載ってしまいました。
ちょっと待って!座って色んな音楽聴いてまったりするつもりで参加の返事したんだけど!それに出番が最後って何それ責任重大!
僕はラジオDJとしては7年キャリアがありますけど、フロアDJの方は1回だけ、しかも「何故かTELEx TELEXsの日本公演の開演前DJに指名されてしまい、公演10日前にDJコントローラー買って練習して、当日お店のパイオニアCDJ(触るのは初めて)でプレイした」っていうあり得なさですよ。
・・・まぁいつもタイポップス絡みではあり得ない事が起こるからこれもそれか(笑)と、ラップトップPCとDJコントローラー持って新幹線に乗りました。宿は会場から歩いて4分の東急ステイ新宿です。
宿に着くと、この日は東京マラソンの前日で全国からの参加者がソロ宿を欲しまくったらしく、僕はツインベッドで洗濯乾燥機付きの部屋にアップグレードされてました。ラッキー。
ズボンプレッサーも電子レンジも備え付け!こりゃ助かる!しかもホテルのはす向かいはファミマだ!唯一の難点はUSB端子が部屋に付いてない事で、僕は早速ファミマへコンセントプラグ買いに走るはめになりましたが。
ラップトップPCとDJコントローラーは後で取りに戻ればいいや、とにかく出番まではお酒飲みながら他の執筆者の皆さんのDJを楽しもう、と会場へ。
おお、看板も出てる。
既に満席で、執筆者の皆さんがお店の外にあふれています。本の制作はコロナ禍の影響で殆どリモートで行なわれたのでほぼ全員が初対面。路上で名刺交換。僕をこの本に誘ってくれた菅原慎一さんとDU BOOKSの編集さん、そして辻村マリナさんやyukiさん、研究員Bさんら各国の選曲とレビュー執筆を担当した皆さんにご挨拶。僕が「なんか楽しそうだし」っていう理由だけで交通費も宿泊費も自腹で愛知県からやって来た事に皆さん絶句。
やっと席が空いて駆けつけ一杯で角ハイボールを頼んだ途端、編集さんがやってきて
「山麓さん、わざわざ愛知からお越し頂いたのに時間が押して出番が短くなったら申し訳ないのでこの後すぐ回しませんか?」
「えー!じゃ、じゃあ宿にDJ機材置いてきたのでちょっと取ってきます!大丈夫です!すぐそこなんで!」
内畑美里さんの韓国チョイスDJじっくり聴きたかったんだけど、出てきた角ハイボール一気飲みしてダッシュでラップトップPC抱えて戻ってくれば、
まぁ酔いも回りますよねー(笑)
そんな訳で明らかに皆さんを凌ぐ大音量でDJしました!すみません!でもShazamで曲チェックしてくれる人もいて良かった!DJプレイリストの中からまだブログで紹介した事ない曲をピックアップしてみましょう。
HINANO 「Tomorrow I’ll be Twenty-Two」
彼女は2020年末に自主制作のこの曲でデビューした後すぐにMILK!BKKレーベルと契約しています。短いパートが次々繋がった後サビのエモーショナルなメロディが現れる所が僕は大好きです。
Cyndi Seui「ok Happi」
この曲は僕が企画選曲した「ベスト・オブ・シンディ・スイ」の収録曲候補に上りながら他の曲との兼ね合いで泣く泣くカットした曲。Apple MusicにもSpotifyにもAmazon Musicにも無く、聴けるのは今の所bandcampだけです。とにかくワクワク感にあふれててダンサブル、というシンディ・スイの真骨頂!
Billkin「IXO」
タイドラマ「僕の愛を君の心で訳して」主演の人気俳優でもありながら、歌手としての才能も発揮する彼のこの曲は本当に見事なアレンジが施された極上シティポップ。曲の制作秘話と彼のシティポップ愛がわかるインタビューの日本語記事が「awesome! magazine」(シンコー・ミュージック社)のサイトで読めます!
と、こんな感じで僕はPCに入れた音源とDJコントローラーでプレイしましたが、
普段からDJとして活動されてる皆さんはそりゃもう見事なもんですよ。本の監修者のひとりであるパンスさんは韓国ポップスをレコード盤でプレイ。
僕なんてPCで波形見ながらじゃないと繋げないから、レコード盤でビシビシこれが決まる様に感動。
良いもん見た!
菅原慎一さんはなんとカセットテープでDJ!
僕もタイポップスのカセットテープ何本か持ってますけど、当時流行った音楽を当時のメディアで聴くっていうのは特別な感情が沸き起こります。
良いもん見た!
それ以外にも色んな方の選曲眼とDJスキルを間近で体験させてもらって、とても刺激になりました。僕はこれまでラジオやTVでタイポップスを紹介してきましたけど、こうして聴く人の反応を目の前で直に感じながら沢山の人に音楽を届けられるDJイベントに大きな可能性を感じた夜でした。まずは地元をベースにこういうイベント企画してみようかしら。
終了後は宿でせっかく洗濯乾燥機が部屋にあるから、と着てたTシャツや靴下やハンカチなどを突っ込んで寝て、翌日畳んでスーツケースに入れて帰りました!
良い宿泊まった!
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