山麓園太郎です。サワディーカップ。
2021年もとうとう1年中マスクが外せませんでしたね。慣れたとはいえ。
この記事が2021年最後の記事になりますが特に今年はTBSラジオ「アフター6ジャンクション」への出演がきっかけでブログのアクセスも増え色々なお仕事も舞い込んだりして、タイには行けなかったのに充実した日を過ごせました。 皆さんありがとうございます。
僕はラジオで紹介するタイポップスに関して次々新しいミュージシャンを探してくるので、基本的に同じ人を何回も取り上げないんですが、僕がかけた曲が番組スタッフやリスナーの皆さんのお気に入りになって「このミュージシャンの曲をもっと聴きたい」という反応を沢山頂きました。
そこで今回は番組でかけたあの人のその後に出た曲とか、後半はちょっと短いライブ映像を続けて紹介しようと思いますよ。歌謡祭とか歌合戦とか第九とか見ると年末感があって良いですから、ね。
1 : Tokimeki Records feat.mindfreakkk「SLEEP PARTY」
Tokimeki Recordsさんは80-90年代の邦・洋楽の名曲をカバーするプロジェクトとして活動されていますが、シンセサイザーが鳴り響くブギー調のトラックが多くて僕も大好きです。
アフター6ジャンクション(以下「アトロク」)の放送後、僕の所にmindfreakkkからメッセージが届きました。
「Tokimeki Recordsってどんな人なの?コラボの誘いが来たんだけど・・・」
mindfreakkkはまさか日本から突然連絡が来ると思わなくて、面食らって僕に訊いてきたという訳です。
この時点では僕も知らなかったんだけど、調べてみたらゴキゲンなシティポップのカバーを出してるし知り合いの日本人ミュージシャンの皆さんともSNSで繋がったりしてるから
「信頼できるプロジェクトだと思うよ。連絡取り合ってみたら?」と返事しておいたら、12月に突然この曲が発表されて僕も驚いちゃった。アトロク聴いてmindfreakkkを知ったそうです。嬉しい!
という訳で杏里大好きな彼女が、杏里繋がりのご縁で日本デビューという嬉しい話題でした。カラフルなMusic Videoもぜひ見てくださいね!
2 : Paintbrush「東京は夜の七時」(cover)
アトロクのおかげで日本にもファンが増えたタイのアイドルグループFEVER。コロナ禍の影響で惜しまれながら7月に活動終了してしまいました。メンバー達はゲーム配信やソロデビューなど新たな道へ踏み出していますが、11月に突然結成がアナウンスされたのがFroyとBaimonによる「Paintbrush」。この記事を書いている段階ではまだプレデビューで、オーディションで追加メンバーを加えて4人組としてデビューするようです。なんとレーベルは日本のGridgeです。しかもプロデューサーはこの夏TikTokで「summertime」がアジア圏でバズりまくったevening cinemaの原田夏樹さん!
そしてタイ側のプロデューサーにはFEVERの楽曲制作チームからIkkyu(mamakiss)とmarkmywordsの名前が挙がっています。実際この「東京は夜の七時」のカバーバージョンもIkkyuのアレンジによるものです。良いプロジェクトになる予感しかない!
FEVERのメンバーの中でも特にFroy(坂道グループの大ファン)とBaimon(日本のアニメとアイドル好き)、そしてBaifern(日本の80年代アイドルとカルチャー好き)の3人はアイドル的属性が強かったのですが、その3人がアイドルとして再デビューするのは素晴らしいですね。そう、Baifernも一足先に「バイファーンちゃん」名義でシテイポップ・アイドルとして再デビューしています。
3 : バイファーンちゃん「Daydream Lady」
この子の日本好きは筋金入りで、シティポップとアイドルだけじゃなくゲームやミニ四駆やトミカといった男の子趣味まで守備範囲なので、コロナが終息した後は日本とタイを行き来しながらそれぞれの国のカルチャーを紹介する活動とかして欲しいですね。「Youは何しに日本へ?」のスタッフの皆さんには彼女の顔を覚えといてもらって、いつか空港で見つけてもらいたいと思いますよ。
さて、FEVER元メンバーの活動はこれだけではありません。
4 : VINI「The Cage」
Beam(DJ/vocal)とPly(Bass/vocal)にもともとソロで活動していたFhongという女の子(Guitar/vocal)を迎えて結成されたのがVINI。DJプレイ+生演奏という珍しい形態ですがこれが凄くカッコいい!もし将来アルバムリリースしたりしたらアイドルというカテゴリーから離れて評価される事になる訳で、それも楽しみです。
では続いて。
5 : POLYCAT 「คอนเสิร์ต (Concert)」
「Hello Ocean」のRattana君のバンドPOLYCATの新曲。この曲は「君と一緒に見たバンドのコンサートにまた来たけど、君はもう隣にいない」という切ない歌ですけど、Music Videoでは新しい恋の始まりを描いています。
6 : Plastic Plastic「Hum」
2019年リリースのこの曲には番組でかけた「The Previous Day」のようなバート・バカラック感は無いですが、ベースラインが下がって行くよくある進行を、コードにひねりを効かせて新鮮に聴かせる作曲が見事です。この兄妹デュオは本当にメロディーメーカー/アレンジャーとしても才能が凄いので、ぜひSpotify等であれこれ聴いてみてください。「Hum」はハミングのハムですね。「私はあなたのお気に入りの曲になりたい」という歌です。そうだ、この曲のライブセッション版もあるので彼らの演奏シーンを沢山見たい人はこちらを。
7 : HENS 「มนุษย์อวกาศ (Lost)」
デジャヴ感満載のソウル・チューンだった「片(KATA)」とは打って変わってレトロスペクティヴ・ポップ調。ビートルズの遺伝子感。このように幅広く音楽ジャンルを吸収・研究して曲作りの引き出しに出来る、バンドとして確固たるジャンルを持たないのが逆に強い。という新世代のバンドです。
8 : LUSS「Locker」
FMおだわら「Radio Freedom」でかけた曲「Kung Fu」がTikTokでバズったLUSSの新曲はPunちゃんの高速ラップが聴きどころ。凄まじいまでのリズム感の良さとグルーヴ。僕もインディーズでギターのレコーディングに臨んだ時に痛感したんですが、フレーズのどこか1音でも、それが数ミリセカンド(例えば7ミリセカンド=0.007秒)もたついただけで全体のノリが崩れちゃうんです。凄いぞLUSS。
9 : Numcha x Kuo (Sunset Rollercoaster)「 Merry Midnight 」
アトロクの他2020年に渋谷クロスFM「Tokyo add9」で紹介したNumchaはタイ国外でも注目を浴びるようになり、コロナ禍にありながら88risingにオンラインで出演したりしました。年末にリリースされたこの曲では台湾のSunset Rollercoaster(落日飛車)のKuoと共演。時間軸を越えて恋に落ちた2人の悲しいストーリーですが、その間を繋ぐ温かな想いをNumchaの優しいヴォイスが際立たせています。
では最後にNumcha、そして「Radio Freedom」で紹介したquicksand bedとH3Fのライブ映像を3つ続けて紹介します。Numchaは台湾・台南のLUCfest(貴人散步音樂節)、quicksand bedはタイのBangkok Music City、H3Fはタイでコロナ感染(デルタ株)が拡大して音楽業界が特にシビアな状況に置かれた8月に自ら企画して収録した配信用ライブセッションからの映像です。これ時間的にはちょうどCat Expoみたいなタイの野外音楽フェスで3組続けてステージ見た位の尺なので(合計1時間ちょい)、いつか飛行機が自由に飛び交う日々が戻ってきて海外の音楽フェスに行けたら・・・という空想体験として楽しんでみてください。もちろん気に入ったミュージシャンのものだけでも構いませんよ。
と、大晦日のとっぷり日の暮れた時間にこの記事を書いている訳ですが、来年こそはコロナに邪魔されなくなって景気もちょっと良くなって、タイフェスティバルも復活したりしてBright君もWin君も来日したりして・・・と欲張ったらきりが無いんだけど今年よりはずっと良い年になるといいですね。皆さん無事でいましょう。メリークリスマス!(本当は24日までに書くつもりだった笑)
Spotifyのプレイリストはこちらから!(Paintbrush「東京は夜の七時」は含まれていませんが)
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