渋谷クロスFM「Tokyo add 9」のタイポップス特集

タイ音楽

山麓園太郎です。サワディーカップ。

「タイポップス探検家」というからには、実際に現地に出かけて探検したり遭難したりしたいんですが、コロナ禍以降は探検もオンライン。でも「これが収まった時に何が出来るかな?」と考えると、今は未来を楽しくするためのアイデア熟成期間だな、とも思っています。

ラジオ番組に出て出演者やリスナーの皆さんのリアクションからアイデアを得る事もあります。アイデアが膨らみ過ぎて妄想となり、でもこっちはアイデアのままのつもりでいるから先方に妄想甚だしいのを企画と称して提案しちゃったりして、そのインパクトで採用に至ったりして。その最たるものが「STAMPをタイフェスに呼んだ」件だったりもするので、とにかく「呼ばれたら出る/アイデアはこじらせる(笑)」をモットーにしております。

先日の放送(2021年8月17日)では久しぶりにSTAMPの楽曲を紹介しました。STAMPも日本大好きなのにずっと来られない日が続いていて、そんな中で日本のアーティストとのコラボをテーマにしたアルバムの企画を思いついたんでしょう。僕も完成を楽しみにしています。

完成したらきっと収録されるであろう新曲「move on」はAwesome City Clubとの共演で、日本語パートとタイ語パートの比重が同じなのが新鮮でした。無理にお互いの国に合わせて無難な歌詞が乗るよりずっといい。リスナーに異国の言葉の響きを楽しんでもらって、わかるパートだけ歌ってもらう、で全然いいんです。

僕が「この曲ラジオで1曲フルでかけるよ~」と伝えるとSTAMPがとても喜んでくれたので、ついでに「また日本に来られるようになって、Awesome City Clubのメンバーと渋谷で待ち合わせの約束するとしたらさ、行きたい所ある?」と訊いてみたら、

STAMPから「う~ん・・・渋谷の「花魁」っていう店に行ってみたいな」と返事が返ってきました。

渋谷花魁 SHIBUYA OIRAN (WARM UP BAR)
1階はカジュアルな立ち飲みスタイル、2階は着席スタイルのスペースとなっております。サウンド・デザイナーAOが手掛けた音響システムから奏でられる心地よい音の中で、お食事やお酒、会話をお楽しみください。

古民家をリノベーションした、これからどこかへ出かける前のウォームアップに立ち寄るバー。レトロでモダン、高貴で淫靡な外観、道玄坂という立地も含めてこりゃ素敵物件。大学で建築を学んだSTAMPにとっては建物自体も興味深いはずですが、何よりこの店内にSTAMPとAwesome City Clubのメンバーがいる絵を想像すると似合いすぎる。PORINさんの青い髪とか!

音楽で繋がった異国のアーティスト同士がこんなお店で語りあったら、きっと新しいアイデアが沸くに違いありません。Awesome City Clubの皆さん、ぜひ案内してあげてください!でもここを出た後はSTAMPきっと「磯丸水産に行きましょう!」って言うと思うけど(笑)。

曲の後にはAwesome City Clubの大ヒット曲「勿忘(わすれな)」と映画「花束みたいな恋をした」の話題も出ました。

STAMPも放送前日に「勿忘」のカバー動画をアップしています。

2曲目に紹介したのはWhaWha。2018年、タイでアイドルブームが盛り上がった中「Bite Me」のメンバーとしてデビューしています。2010年代前半のタイアイドルシーンの中心だったRSレーベルを思い出すような楽曲に、日本式アイドルのルックスを組み合わせたものでした。

2018年から2020年までの2年間は、まさに「タイのアイドル戦国時代」と呼ぶべき期間で、数多くのアイドルグループが方向性を模索した末に消えていきました。Bite Meも苦戦したようで、最後はルックスをK-POP方面に寄せ、ラップやタイ舞踊まで詰め込んだ意欲的な「Don’t」をリリースするも、その翌月に解散してしまいます。

そこから事務所を移籍して、2021年6月にソロ・デビュー。Bite Me結成時は15才でしたからまだ18才です。番組ではこのソロ・デビュー曲「Crush On You」を紹介しました。

Music Videoを見ると分かるように、極端に萌えに寄せないナチュラルな可愛らしさはBite Me時代よりもずっと彼女らしいと思います。僕が出した候補曲の中から、番組パーソナリティーのdiueさんが「タイの女性らしい凛とした魅力にあふれていて、特に歌声が素晴らしい!」と絶賛してオンエアが決まりました。僕もSKE48の頃の松井玲奈さんのようなWhaWhaのルックスと澄んだ歌声が大好きです。日本でもっと名前が知られて欲しいですね。

さて、この曲ですが実は2021年8月時点ではSpotifyにもApple Musicにもありません。東南アジア圏で人気のストリーミングサービス、JOOXのみで配信されています。JOOXが日本では利用できないので、この曲は公式YouTubeで楽しんでください。(日本から利用する裏技も調べれば出てきますが自己責任で。裏技無しなら、タイ・マレーシア・インドネシア・香港といったJOOXが使える国でアプリをインストールすれば日本に帰ってからも普通に使えます。次回の海外旅行の際にはぜひ)

最後に紹介したのはTBSラジオ「アフター6ジャンクション」でもかけたmindfreakkkの「Have You Ever」でした。詳しくは過去記事で解説してるのでここでは割愛しますが、これもdiueさんの熱烈なリクエストでオンエアが決まりました。この日紹介した3曲の中でも特にシティ・ポップ感が強い曲なので、特集の締めくくりにピッタリだったと思います。

K-POPがブームになって、現在では韓国の音楽だけではなくドラマやコスメまでもが日本で親しまれています。昨年あたりからようやくタイのカルチャーも「ブーム」と呼べる状況になりました。でも音楽については、まだまだ知られていないと思っています。言葉や習慣の違いを越えて異国のカルチャーでもっとワクワクするために、これからもアイデアを妄想に育てて、形にするチャンスを探そうと思います!

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